| 「由梨絵さんの目、エロい」 和真をじっと見返すあたしに、とろけそうな声でそう言った。 「和真くんだって…」 和真の口に人差し指を咥えさせると、感じまくった顔であたしの指先を舌先で転がして舐めまわす。 「ほら…やらしー顔…」 「あっだめ…」 恥ずかしげに目を閉じる和真が、拒否の言葉と共に体を反らせる。 その時、あたしの中で、和真がぐぐぅ、と大きくなった。 「あぁっ」 「どうしたの？」 「当たっちゃう。和真くんの、大きくて」 それまではあたし自身でコントロールできたのに、凶暴なまでに猛った和真は、あたしの中の隅々にまで広がって、少し動いただけでもう達してしまいそうだった。 「由梨絵さん？」 動きの鈍くなったあたしを、責めるように見つめる和真。 「やだ。もっと」 あたしの腰を掴んで固定した和真は、下から狂ったように突き上げてきた。 「あぁっダメっ和真…」 ほんの少し突き上げられただけで、あたしは簡単にイってしまった。 それでも和真の責めは終わらないで、何度も何度もあたしを突き上げる。 「あ…すご…凄い、由梨絵さん…」 肩で自分の体を支えて、和真は完全に我を忘れている。 「絡み付いてくる…。すげ…気持ちいい。 気持ちいいよ、由梨絵」 揺さぶられて、それだけで何度も達してしまったあたしは、降りて来られない波の上で我を忘れていた。 感じすぎて苦しい。 それなのにあそこは、あたしの意思と関係なく痙攣しているかのように和真をぎゅうぎゅう締め上げているのが自分でもわかってしまう。 堪らずに和真の胸に抱きついて、和真の突き上げから一瞬でも逃れると、あたしは和真にキスしながら、先ほどの自分のペースで腰を動かした。 「あっこれ、ヤバイって！」 今度は和真が切羽詰った雰囲気になって、あたしをぎゅっと抱き締める。 和真の腕の力を逃れて体を起こすと、和真のいい角度で腰を動かす。 「ヤバ…由梨絵、イク…イクっ！」 和真がまたしてもあたしの腰を掴んだ。 「ああっ由梨絵っ」 体を反らせた和真の先端が、あたしの一番奥に届いた。 お腹の中にどくん、と熱い塊が解き放たれる。 「んっあ、和真く…」 和真の熱に焼かれて、あたしも体を反らせてもう一度達すると、そのままぐったりと、和真の制服の胸に体を預けた。 二人とも声も出せないくらい息が上がっている。 和真の指があたしの髪をかきあげる。 それを合図とされたように顔を上げると、どきりとするほど色気をたたえた瞳の和真が、あたしを抱き締めて上がった息のままキスをしてきた。 舌を絡めあう、この世界で一番官能的なキス。 それはたった今の余韻を全て凝縮していた。 キスをしながら、和真の制服のボタンを外していく。 和真もあたしの意図を汲んで、あたしの作業を手伝う。 詰襟の学生服の下は、白いワイシャツだ。 こちらのボタンも全て外すと、あたしは和真の素肌に手のひらを這わせる。 和真はあたしを抱き締めたまま体を起こして、上着とワイシャツを一度に脱いでしまってから、もう一度あたしを抱き締め直した。 和真の胸は、焼けてしまいそうなほど熱かった。 温度の高い若い恒星のように、その熱は、あたしにとってとても眩しい。 その熱い胸に頬をつけたまま抱き締めると、和真も嬉しそうにあたしを抱き締め返してきた。 「由梨絵…愛してる」 和真はあたしの返事を待つかのようにあたしを見つめる。 「あたしも和真くんを愛してる」 言葉の拘束力なんて、本来はまったく効力の無いものなのに、このときはそう宣誓することがとても正しく思えた。 今日何度見たかわからない、和真の幸せそうな微笑み。 その微笑みで、あたし自身も幸せを信じられる。 和真の熱い胸に抱かれながら、彼にキスをする。 あたしの右胸に感じる和真のときめき。 きっと和真の右胸には、あたしのときめきが感じられている。 |